心理学・行動経済学

【記憶の種類】長期記憶・短期記憶・エピソード記憶・意味記憶とは?【認知心理学】

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  • いざというとき、顧客にウチの製品を思い出してもらうにはどうすれば?
  • どうしたら、勉強した知識を記憶に定着させられるか?

マーケティングや営業、はたまた恋愛においても、いかに相手の記憶にメッセージを残せるかが鍵になってきます。数多くの理論がありつつも、結局は記憶なのです。

記憶には大きく、

  • 感覚記憶(一瞬)
  • 短期記憶(15〜30秒)
  • 長期記憶(半永久的)

の3つがあります。

一般にイメージされる記憶は「長期記憶」です。長期記憶に残るかどうかの勝負です。

ありがたいことに、長期記憶にしまっておける量は無制限。限られた容量を奪い合うわけではありません。とは言え長期記憶にノミネートされる記憶はごく一部。そこに滑り込むためにはコツが要ります。

コツを理解するためには、長期記憶の種類である

  • 意味記憶
  • エピソード記憶

のメカニズムも理解しておかねばなりません。

この記事では、記憶の種類とそのメカニズム、そして大切な情報を長期記憶に植え付ける方法を解説しています。

長期記憶に植え付けることは、2つの意味で重要です。

まず1つに、自分自身の学習においてです。あなたが勉強したことを忘れずに記憶に留めるということ。学生ならテスト勉強、社会人であれば資格の勉強やスキル習得に関係します。

そして2つ目に誰かに大切なメッセージを記憶してもらうことです。先生が生徒に勉強を教えたり、マーケティングで顧客の脳裏にブランドを焼き付けたりします。

汎用性の高い知識なので、誰しも知っておいて損はありません。ぜひ最後までお付き合いください。

記憶のプロセス「符号化→貯蔵→検索」を押さえよう

記憶の種類を説明するためにはまず、「記憶とは何なのか?」から説明しなければなりません。周りくどく感じるかもしれませんが、この知識が前提になってきます。

認知心理学において記憶は、

  1. 符号化(または記銘)
  2. 貯蔵(または保持)
  3. 検索(または想起)

の3つのプロセスを経て生成されます。

小学校の「漢字の小テスト」のシーンを想像してみてください。

  1. 符号化:まずテスト範囲の漢字をインプットする(覚える)
  2. 貯蔵:インプットした漢字をテスト当日まで脳内に維持する(忘れない)
  3. 検索:小テスト本番でインプットした漢字を思い出す

という流れになります。この一連の流れを総称して「記憶」と呼びます。

なお符号化は意味のない情報の羅列(例えば、wh1r-4hfgh)は処理が難しいので、意味のある情報に直してあげるのが効果的です。

符号化を助けている例

  • 710年に平城京遷都→ナント(710)大きな平城京の語呂合わせ
  • 126.121.95.85のIPアドレス→yahoo.co.jpのドメイン

年号を語呂合わせで覚えたり、本当は数字の羅列のIPアドレスにドメインを紐付けたりするのは、符号化を助けているのです。

【記憶の二重貯蔵モデル】感覚記憶と短期記憶と長期記憶

次に記憶の種類の大項目を見ていきましょう。

  1. 感覚記憶(一瞬)
  2. 短期記憶(15〜30秒)
  3. 長期記憶(半永久的)

の3つに分かれています。

あらゆる情報は最初は「感覚記憶」に入ってきます。その後、注意を向けられた一部の情報が「短期記憶」へ流れていきます。さらに一部の情報は反復されるなどして、「長期記憶」に溜まります。

  • 「短期記憶」はバケツに汲んだ水
  • 「長期記憶」はバケツからタンクに注ぎ込まれた水

のようなイメージですね。2段階で記憶が生成されています。

R.C.アトキンソンとR.M.シフリンは、この構造を「記憶の二重貯蔵モデル」と呼びました。

①感覚記憶(一瞬)

「感覚記憶」は、五感で感じた情報をごく短い時間(視覚なら0.5秒、聴覚なら5秒程度)だけ覚えています。

  • 「反対車線の赤い車とすれ違った」
  • 「いま小鳥のさえずりが聞こえた」

といった、すぐに忘れてしまう記憶です。「記憶」と呼ぶには違和感があるかもしれないですね。

感覚記憶に入った情報は一瞬だけ脳内に残りますが、ほとんどはその場で記憶から消えてしまいます。ごく一部の注意が必要な情報だけが、短期記憶に残ります。

脳内に入ってくる情報量は膨大なので、いちいち全部を処理していたら脳がパンクしてしまいます。そのためほとんどの情報は、脳に入った瞬間にゴミ箱に捨ててしまうわけです。

②短期記憶(15〜30秒)

脳が「注意が必要だ」と判断した一部の情報は、「短期記憶」に昇格します。短期記憶の保持時間は15〜30秒ほどです。

例えば、相手の電話番号やSNSのIDを聞いたら、その場では覚えています。しかし紙に書いた時点で記憶に残しておく必要はないので、すぐに忘れてしまいます。

  • 「今すれ違った人の髪型オシャレだったな」
  • 「メニューにある地鶏ダシの鶏白湯ラーメンって美味しそう」

といった記憶も、大抵は何秒か頭に残った後にスーッと忘れてしまいます。

多くの記憶は30秒で忘れてしまいますが、何度も反復(リハーサル)することで、長期記憶まで持っていくことができます。

短期記憶とマジカルナンバー

短期記憶で覚えておける数には限りがあります。最大で7±2と言われていて、この数字はマジカルナンバーと呼ばれています。

電話番号は、市外局番や090のあとにランダムな数字が7か8文字並びます。このくらいなら何とか覚えられますが、10文字を超えると厳しいですよね。

マーケティングやUI/UXの世界では、一般的にマジカルナンバーを上限として各種情報設計を行います。

例えば、「あなたの人生を変える7つの習慣」という記事なら頭に残るでしょう。しかしながら「あなたの人生を変える13の習慣」では溢れて頭に入りません。

なおマジカルナンバーには4±1という考え方もあります。例えばスマホアプリのメニュー数は4つや5つが一般的です。

≫【使わなきゃ損】マジカルナンバー7±2と4±1は人間が覚えていられる限界

短期記憶とワーキングメモリ

短期記憶の発展系にあたる概念に、ワーキングメモリがあります。日本語では「作業記憶(または作動記憶)」と呼ばれています。

短期記憶は短時間だけ情報を脳内に「保持」することを指しますが、ワーキングメモリは保持だけでなく、検討や計算などの「処理」まで含んだ概念です。

例えば誰かと会話しているときは、話始めの文脈を覚えていなければなりません。

例えば、「来週の旅行の持ち物の話なんだけどさ〜、」と話し始めて、「圧縮袋って便利だよね」という展開になったとしましょう。

ここで「布団の圧縮袋って便利だよね!」とは答えません。ワーキングメモリが旅行の文脈を記憶しているからです。

提案資料を作っているときは、頭の中で図をイメージしながらPowerPointなりkeynoteなりで作業します。この頭の中のイメージは、ワーキングメモリが保持しているのです。

ワーキングメモリも短期記憶の一部なので、同時に覚えておける量には限りがあります。

マジカルナンバーに従えば、7つのテーマは同時に議論できても、11のテーマは同時に議論できないことになります。

≫ ワーキングメモリとは?低いとどうなる?鍛え方から解放の方法まで解説

③長期記憶(半永久的)

短期記憶のごく一部が昇格し、「長期記憶」に残ります。冒頭の記憶のプロセスに当てはめると、検索(または想起)ができる記憶のことです。

長期記憶には上限期間がないので、モノによっては死ぬまで覚えています。しかも容量は無制限です。

長期記憶は、大きく次の2つに分かれます。

  • 宣言的記憶
    :言葉で覚えていて、言葉で説明できる記憶。
  • 非宣言的記憶
    :言語によらずに体が覚えていて、言葉では説明できない記憶

そして後者の「宣言的記憶」の中に、意味記憶エピソード記憶があります。

総括すると、次のような分類になっています(その他にも記憶の種類はありますが、細かくなるのでここまでとしておきます)。

続けてそれぞれの中身を見ていくとしましょう。

宣言的記憶①:意味記憶

「意味記憶」は、言葉で覚えている記憶。一般常識の類が当てはまります。暗記ものの勉強の多くは、意味記憶として残っています。

  • 太陽は東から昇って西に沈む
  • 水は100度で沸騰する
  • スペインの首都はマドリード
  • 神聖ローマ帝国は現在のドイツの起源

といった知識は、多くの人が意味記憶として定着しています。

「なんでそうなの?」と聞かれても、「いやそういうものだから」としか言えないような類が多いでしょう。

後ほど紹介する反復によって、記憶に定着させることが可能です。テストの暗記科目は大抵、繰り返しの読み書きを通して記憶に残っています。

宣言的記憶②:エピソード記憶

「エピソード記憶」は、個人のさまざまな体験に紐づく記憶です。例えば時間や場所、そのときの感情などに紐づいています。

例えば、子供の頃の記憶はほとんどなくても、「小学校の階段から飛び降りて骨折して、2ヶ月間ギブス生活をした」といった記憶は残っています。そこから怪我の直後に行った病院の待合室のイメージが思い出されたりします。

初デートでディズニーランドに行った記憶もそう。そのときは寒くて手袋をしていったとか、スペースマウンテンに2時間並んでトイレを我慢したとか、そういう一連の記憶もエピソード記憶です。

エピソード記憶は一つ一つのパーツではなく、一連のストーリーとして記憶に残っています。そして往々にして、感情と強く結びついています。

あなたの古いエピソード記憶のほとんども、「楽しかった」「ツラかった」「美味しかった」「痛かった」といった感情に紐づいているのではないでしょうか?

そして意味記憶は反復して覚えるのとは異なり、エピソード記憶は一発で記憶に残ります

思い出は基本的にエピソード記憶です。思い出は、覚えようと思って覚えているわけではなく、繰り返し口に出したわけでもなく、ただ印象深いから記憶に残っています。

非宣言的記憶

「非宣言的記憶」は、動作として記憶に定着しています。覚えようとして覚えているわけではなく、「体が覚えている」と表現される類です。

主に次の3つのパターンがあります。

  1. 手続き記憶
    :自転車の乗り方や歯磨きの仕方など、技能や習慣に関する記憶
  2. プライミング
    :以前に見聞きした情報により、後の行動が無意識のうちに影響を受けること。例えば花束のポスターを見て、奥さんの誕生日に何となく花を買ってしまうといった具合
  3. 古典的条件づけ
    :いわゆる「パブロフの犬」のような条件反射。人間なら梅干しやレモンの画像を見るだけで、唾液が出てしまうといった具合

体を使うのがメインのスポーツを除けば、いずれも一般人の我々が意識する機会は多くありません。ただ強いて言うなら、「手続き記憶」は覚えておいても良いかもしれません。

手続き記憶に残す方法は、やはり動作を反復すること。スポーツ選手は、頭で考えなくても体が勝手に反応するまで反復練習し、体に覚え込ませます。

ちなみに一度体が覚えた記憶は、思い出そうとする(検索または想起する)プロセスを踏まないので、失いづらいと言われています。記憶喪失になっても残りやすいのが、この手続き記憶です。

「プライミング」は、記憶よりも広告などのマーケティング分野で取り上げられています。わかりやすく言えば、暗示のようなもの。顧客を思い通りに動かすのにもってこいです。

詳細は、「プライミング効果とは?実験事例で解説【あなたも絶対かかっている】」をチェックしてみてください。

「古典的条件付け」も、記憶の観点で取り上げられることはほとんどありません。生徒や部下にどう行動させるか、という教育やマネジメントの観点で語られます。

詳細は、「古典的条件付けとオペラント条件付けの違い。実生活やビジネスに活用する方法を解説」をどうぞ。

長期記憶に定着させる方法

意識的に情報を短期記憶から長期記憶に昇格させるためには、大きく2つの方法があります。それが「維持リハーサル」「精緻化」です

維持リハーサル

「維持リハーサル」は、シンプルに繰り返し覚えたり、声に出したりして、記憶の維持期間を伸ばすことです。

自分の電話番号は大抵の人が覚えています。引っ越して住所が変わっても、少しすれば覚えてしまいます。これらの記憶は、維持リハーサルによって長期記憶に定着しています。

教科書を7回通読すれば全部暗記できるという話がありますが、これも維持リハーサルを活用した記憶術です。

ちなみに維持リハーサルは、時間の間隔をあけて繰り返す方が記憶に定着しやすい特徴があります。これを「分散効果」と呼びます。

精緻化

「精緻化」は、その情報を既にある別の記憶内容と結び付けたり、構造を理解することで長期記憶に残す方法です。

「なんと(710年)大きな平城京」のように、語呂合わせで覚えようとするのは精緻化の発想です。

また英単語を覚えるときは、構造から理解して覚える精緻化を使っているケースが多いでしょう。

例えば「decentralized」=「分散した」という意味の形容詞で考えてみましょう。とっつきにくい単語ですが分解すると、「de」「centralize」「ed」に分解できます。

  • de:反対の意味になる接頭語。日本語でいえば「非」と同じ
  • centralize:centralの動詞系で、「中央に集める」という意味
  • ed:受動態で「〜された」という意味

というわけで、「中央に集められた」の逆で、「分散された(形容詞では分散した)」という意味になるわけです。

精緻化とはすなわち、思い出す手がかりを増やしているのです。平城京遷都の年号を覚えられなくても、「なんと大きな平城京」の響きさえ覚えていれば、年号も思い出せます。

そんなわけで手がかりが多いほど、思い出せる確率が上がることになります。

生成効果

「生成効果」は、対象を受動的に読んだり聞いたりするだけよりも、自分なりの解釈を考える方が記憶に定着しやすい現象のことです。

例えばただ絵画を画像として見るだけよりも、そのタイトルが何であるかを想像しながら見た方が記憶に残りやすくなります。

画像だけでなく文字に関しても同様。例えば「GG佐藤(*元プロ野球選手)」のGGって何だろう?と考え、「(実際にそうなんですが)ジジイくさいからGGなのかも」と解釈を加えた方が名前を覚えやすくなります。

長期記憶に残すための5つの方法

さて大事なのは、いかにして情報を長期記憶に残すかですね。そこで長期記憶に残すための5つの方法を紹介します。

なお本記事は、スキルや知識を駆使して成長する社会人を想定しています。そのため、短期間のテスト勉強のための暗記ではなく、正攻法で長く記憶に残る方法を選んでいます。

方法①:ストーリーで覚える(覚えさせる)

まずわかりやすいのが、一連の情報をストーリーにすることです。

将棋や囲碁のプロは、さっき見たばかりの試合の棋譜をすぐに並べることができます。それどころか印象的な試合の棋譜をいくつも覚えています。ですがランダムで意味のない棋譜は覚えられません。

これが意味しているのは、情報にストーリー性があるかないかで、記憶への定着度合いが変わるということです。

強く長く記憶に定着するかどうかは、感情が動く度合いにも関わります。もちろんドキドキワクワクといった、感情が強く動いたストーリーほど記憶に残ります。

歴史の教科書はさっぱり覚えられないのに、大河ドラマや漫画だと記憶に定着するのはそのためです。登場人物に感情移入したり、共感したりすることで、より強く記憶に残るのです。

自分自身が覚える場合も、誰かに覚えさせる場合も、ストーリーとして記憶に定着させるのが王道中の王道です。そして感情に訴える内容が良いですね。

方法②:感情を伴う体験を紐付ける

記憶したい情報を感情と紐付けると、長期記憶に残りやすくなります。エピソード記憶として焼き付けられるからです。

ストーリーで感情を湧かせるのも有効ですが、それだけではありません。「嬉しい」「寒い」「ビックリした」「美味しかった」「焦った」など、感情が動くシーンは他にもあります。

わたしが新入社員の頃、先輩の営業に同行させてもらう機会がありました。しかし先輩が電車遅延で大幅に遅れるとの連絡があり、わたしが提案しなければならなくなってしまいました。

とっても焦った記憶があります。この焦った感情がキーになって、そのときの先方の担当者や、提案内容は今でも覚えています。

変な話、コスプレして名刺交換すれば、恥ずかしさのあまり自分の記憶にも相手の記憶にも残るでしょう。提案中にお腹の調子が悪くて漏らしてしまったら、強烈に記憶に残ります。

もしあなたのメッセージを相手の記憶に残したいのであれば、メッセージを伝えるシチュエーションが重要です。

びっくりさせたり、怖がらせたり、笑わせたりすれば、その感情とともに記憶に刻みつけられます。サプライズを伴う経験は長期記憶に残るのです。五感に訴える体験も有効ですね。

方法③:他人に説明する

勉強したことを他人に説明すると、長期記憶に残りやすくなります。

他人に説明するということは、まず自分の頭で整理して、それを伝えるというプロセスを経ます。ここで2回反復することになります。反復は記憶の維持に有効です。

また単に読んだり聞いたりするだけでなく、自分なりの解釈で言語化することにより、記憶に残りやすくなる「生成効果」も期待できます。

しかもリアルな人に説明すると、いつ、誰に話して、どんな反応だったか、といったエピソードが付加されます。エピソード記憶としてより強く定着するでしょう。

話せる相手がいない場合は、ブログに書いたり、ノートにまとめるのも同じく有効ですね。何にせよ、学んだことはアウトプットしましょう。

方法④:基本的な用語を覚える

難しいジャンルを勉強する場合、基礎がわからないままだと、なかなか記憶に残りません

例えば次の文章を見てください(格闘ゲームの実況をイメージした文章です)。

あっ、今サマーすかしましたね。相手が詐欺飛びしたところに、リバサしてしまいました。確反からお咎め喰らってフィニッシュですね。しかもきちんとゲージを使わないコンボ選択でしたね。次のラウンドに温存しています。

知らない人にとっては呪文以外の何物でもありません。新しいジャンルを勉強し始めると、こういうシーンに出くわすことが多々あります。

ワーキングメモリを思い出してください。一度に頭に置いておける単語数には限りがあります。そして意味のわからない単語ほどワーキングメモリを圧迫します。

一つの文章でわからない単語が何個も出てしまうと、メモリがキツキツになって短期記憶にすら残らなくなります。短期記憶を通過しなければ、その先の長期記憶には残りません。

ワーキングメモリがいっぱいになっているとしたら、その学習レベルはまだ時期尚早かもしれません。まずは基礎からマスターしていきましょう。

方法⑤:関連する情報をいろんな角度からインプットする

一つの情報をいろんな角度から見ると、意外なつながりを知ることがあります。意外なつながりの発見は、思い出すための手がかりが増えたこと(つまり精緻化)を意味しています。

そしてそのつながりがストーリーになったり、ちょっとした驚きの感情を生んだりして、エピソード記憶に定着することがあります。

世界史で習ったメソポタミア文明(現在のイラクの辺り)。アッシリア人アッカド人シュメール人という人種が出てきます。この時点でもうめんどくさい。

それに加えて、アッシリアとアッカドには「セム語族」という括りがあります。「勘弁して!セム語ってなんだよ!これ以上頭に入らないよ」と思っていました。

そうしたら、別の書籍で面白い情報を目にしました。「セム」は、旧約聖書の「ノアの箱舟」で知られるノアの3人の息子の一人の名前に因んでいたのです。

この話を知ってから、セム語という単語を忘れなくなりました。もちろんノアの箱舟とセットで記憶しています。

よく自己啓発本なんかを読んでいると、「言葉は違うけど、言っている内容はほとんど同じじゃないか?」と気づくことがあります。全く違うジャンルでも、構造が似ている話は意外と多いんです。

まずは同じジャンルをいろんな情報源(本が一般的)から勉強するのが良いですね。さらに枝を伸ばして幅広いジャンルを勉強しておくと、いろんな情報が紐づくようになります。

エビングハウスの忘却曲線」によれば、一度覚えた情報はすぐに忘れてしまいますが、同じ情報を次に学ぶときは、より短い時間で覚えられるようになります。

勉強し始めは、関連する情報が頭にないので覚えるのは大変。しかし勉強すればするほど「記憶の手がかり」ができて、覚える効率は上がっていきます。

博学な人を見ると、「何であんなにたくさん覚えていられるんだろう?」と感心します。これは知識があればあるほど、長期記憶への定着効率が高まっていくからと考えられます。

社会人の学びに「この2つ」は絶対外せない!

あらゆる教材の中で、コスパ最強なのが書籍。内容はセミナーやコンサルと遜色ないレベルなのに、なぜか1冊1,000円ほどしかかりません。

それでも数を読もうとすると、チリも積もればで結構な出費に。ハイペースで読んでいくなら、月1万円以上は覚悟しなければなりません…。

しかし現代はありがたいことに、月額で本読み放題のサービスがあります!

外せない❶ Kindle Unlimited

Amazonの電子書籍の読み放題サービス「Kindle Unlimited(キンドルアンリミテッド)」は、月額980円。本1冊分の値段で約200万冊が読み放題になります。

新刊のビジネス書が早々に読み放題になっていることも珍しくありません。個人的には、ラインナップはかなり充実していると思います。

Kindle Unlimited 公式サイト

≫【厳選】ビジネスマンがKindle Unlimitedで読むべき15冊

外せない❷ Audible

こちらもAmazonの「Audible(オーディブル)」は、耳で本を聴くサービスです。月額1,500円で約12万冊が聴き放題になります。

Audibleの最大のメリットは、手が塞がっていても耳で聴けること。通勤中や家事をしながら、子供を寝かしつけながらでも学習できます。

冊数はKindle Unlimitedより少ないものの、Kindle Unlimitedにはない良書が聴き放題になっていることも多い。有料の本もありますが、無料の本だけでも十分聴き倒せます。

Audible 公式サイト

≫【厳選】ビジネスマンがAudibleで聴くべき17冊

ちなみにわたしは両方契約しています。シーンで使い分けているのと、両者の蔵書ラインナップが被っていないためです。

どちらも30日間は無料なので、万が一読みたい本がなかった場合は解約してください(30日以内であれば、仮に何冊読んでいても無料です)。

そして読書は、早く始めた人が圧倒的に有利。本は読めば読むほど、複利のように雪だるま式に知識が蓄積されていくからです。

ガンガン読んで、ガンガン知識をつけて周りに差をつけましょう!

とりあえず両方試してみて、それぞれのラインナップをチェックするのがオススメです!

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