マーケティング

今さら聞けないペルソナの作り方を解説。ペルソナマーケティングは古いのか?

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古典的なマーケティング手法に「ペルソナ」があります。存在自体は多くの人が知っていますが、実運用では失敗しているケースが散見されます。

ほとんどのケースはこういう感じ。ペルソナで作った人物像にリアリティがなく、意味がないので誰も使わなくなってしまう末路です。

この記事では、

  • ペルソナとは何か?
  • ペルソナのメリット
  • ペルソナの正しい作り方
  • ペルソナの致命的な問題点
  • より現実的なペルソナの設定方法

を解説しています。

昨今では、「ペルソナは時代遅れではないか?」という意見が飛び交い、「脱ペルソナ」の動きが見られるようになりました。

基本的には架空のペルソナではなく、実在の人間をペルソナするのがオススメです。そのほうがずっとカンタンで間違いが起きません。

マーケターにとっては今更の話です。ですが副業や独立で、これからがビジネスオーナーになる人もたくさんいます。そういう人にもぜひ知っておいて欲しいなと思います。

ペルソナとは?意味は「典型的な顧客像」

ペルソナ(Persona)とは、サービスや商品の典型的な顧客像のことです。マーケティング用語として広く使われています。

例えば次のようなイメージです。

●ペルソナのサンプル

名前や居住地は変えていますが、28歳当時の筆者のイメージほぼそのままです

ペルソナは通常、架空の人物として作られますが、本当に存在するかのようなリアリティを持った人物像としてイメージされます。

【語源】心理学におけるペルソナ

ペルソナ(Persona)は、ラテン語で「人」また「演劇での役割」を指す言葉。もともとは古典演劇で役者がつける「仮面」を意味していました。

これを引用したのがスイスの著明な心理学者ユング。彼は「人間の外的な側面」をペルソナと呼ぶことにしました。転じてマーケティング界隈でも、ペルソナという言葉が使われるようになりました。

ペルソナとターゲットの違い

似た概念の用語に「ターゲット」があります。ターゲットは、その製品を売りたい顧客層を指しています。たった1人をイメージするペルソナよりも広範囲の概念です。

  • 20代独身男性
  • 30代子持ちの主婦
  • 北海道に住む年収500万円以上の人

のような、ある程度ざっくりとした範囲になります。世間のニーズがよりニッチを求めているので、ターゲットも段々と細分化される傾向にあります。

ターゲットとペルソナは、そもそも設定する目的が異なります

ターゲットの設定目的

:市場規模の推定や、営業戦略の策定。潜在顧客は何人いて、単価を掛け算するとどれくらいの市場規模になるか?どういった顧客を攻めに行くか?

ペルソナの設定目的

:顧客への深い理解。どういう製品を作れば、顧客にとって痒い所に手が届くか?顧客はどういう経路で製品に興味を持つのか?

ターゲットはトップダウン的な発想で、ペルソナはボトムアップ的な発想です。

ターゲットはどこまで細かくなっても「1人」を指す用語ではありません。ここがペルソナとの明確な違いです。

ターゲットでは足りない理由

昔はターゲットを設定するだけで売れる時代もありました。現代がターゲットでは足りず、ペルソナまで考えなければならない理由は、大きく2つあります。

理由①:ニーズの細分化

一般論として、市場が成熟するほど、企業は細分化された顧客ニーズを追うことになります。そうしなければ差別化できないからです。

最初の自動車は、馬車より使い勝手が良ければそれでOKでした。ですが市場が成熟すると、家族で乗れるSUV、夫婦2人で乗るコンパクトカーといった細分化したニーズを捉えなければなりません。

さらに市場が成熟してニーズが細かくなってくると、企業が上から目線で決めつけたターゲットではニーズを捉えきれなくなります。差別化のためには、ペルソナによるボトムアップの発想が必要になります。

理由②:タッチポイントの多様化

かつて顧客のタッチポイントと言えば、マスメディア(テレビ・新聞・雑誌・ラジオ)と店舗、営業マンくらいしかありませんでした。

新商品をマスメディアで大々的に宣伝し、店舗や営業マンが実際に売る。それくらいのマーケティングでまかり通っていたのです。

しかしながらインターネットの登場で、タッチポイントは激増。特に大きな変化が、顧客が能動的に情報を見にいけるようになったこと。ブログやSNSで評判を見たり、口コミサイトを覗いたりといった具合です。

以前のようにマスメディアの宣伝によって、顧客が一斉に「よーいどん」で行動する時代は終わりを告げました。顧客一人ひとりが、全く違うルートで行動するようになりました。

ペルソナで顧客の行動パターンを詳しく分析し、適切なタッチポイントで適切なコミュニケーションを取らなければ、顧客を購買まで導けなくなってしまったのです。

一般的なペルソナの設定項目

ペルソナの設定項目に絶対はありません。なぜなら、その製品によって注目しなければならない顧客の特徴が変わるからです。

飲食業ではれば、顧客が外食が多いのか、自炊が多いのか。お昼はコンビニ派なのか、社食派なのか。これらは重要な特徴です。

不動産業であれば、顧客が実家暮らしか、一人暮らしか。家は持ち家賃貸か。はクリティカルな話です。

しかしながら文具メーカーにとっては、どちらも重要ではないでしょう。

ただそれだと初めてペルソナを作るときに、なんの手がかりもなく途方に暮れてしまうかもしれません。

次のよくあるペルソナの設定項目を参考にしてみてください。

設定項目
名前 山田幸子
性別 女性
年齢 29歳
居住地 東京都大田区。蒲田駅から徒歩10分のマンション
家族構成 一人暮らし(山梨の実家に父と母)
職業 専門商社の経理担当
年収 470万円
学歴 青山学院大学
趣味 純喫茶巡り(学生時代からの趣味だが、最近行けてない)
日頃よく使うお店 自宅マンション下のコンビニ。帰り道の途中のドラッグストア
日頃よく見るサイトやSNS Amazon、Instagram、YouTube
週末の過ごし方 彼氏と過ごす。どちらかの家で映画を見て過ごすことが多い
悩み 経理の仕事に面白みを感じない。かといって他にやりたい仕事があるわけでもない
目標 健康のために外食を控えて、週4日は自炊する。-5kg痩せる

これらはどんな産業でも、ある程度共通して関連してくる項目です。

BtoCとBtoBでのペルソナの違い

一般的なペルソナは、BtoC(一般消費者向けのビジネス)が想定されています。家族で乗る車を買いたいお父さんとか、ドラッグストアでサプリを買うOLさんみたいな話です。

BtoB(企業向けのビジネス)の場合、ペルソナの設定方法が変わります。企業がお客さんになる会計ソフトや、クラウドサービス、人材派遣などなどです。

BtoBの場合、複数人の関係者が登場します。直接コンタクトを取るのは担当者ですが、その上には決裁者がいます。双方のペルソナを考えなければなりません。

一般的に決裁者は組織長であり、組織の目標を気にしています。組織には何かしらのKPIがあり、その製品でどれだけKPIが改善されるかが最大の関心になります。

その人の性格にもよりますが、担当者は別の力学が働いている場合があります。早く帰りたいから、仕事を増やさないでほしいと思っているかもしれません。

決裁者に話せば「ぜひ検討したい!」と思う話でも、担当者は「今は別の会社のサービスで間に合ってます(面倒な話持って来んな!)」と回答するかもしれません。

BtoB顧客を攻めるときのポイントは、「【ビジネス文脈】相手の立場に立って考える、の意味とは?具体的に言語化します」の記事で詳しく解説しています。

ペルソナのメリット

ペルソナを作るのは、まぁまぁ面倒くさい作業になります。あえて作成して、社内でコンセンサスを取るメリットは次の3つです。

ペルソナを作るメリット

  1. 細かい顧客ニーズを知れる
  2. 関係者が共通認識の下でアイデアを出せる
  3. 時間、コストが削減できる

メリット①:顧客視点の精度をグッと高められる

ペルソナを作ると、顧客理解の解像度が上がります。単に「20代の男性」というターゲット設定だけでは見えてこないニーズやタッチポイントを拾うことができるようになります。

例えば、20代男性で、東京の商社で働く営業マンというペルソナを作ったとしましょう。都内で客先に通うならタクシー移動が多いはず。タクシー内の広告をタッチポイントするアイデアが浮かんできます。

メリット②:関係者が共通認識の下でアイデアを出せる

ペルソナを社内で共有しておけば、関係者内が同じイメージを持ってアイデアを持ち寄れます。多少の誤解を恐れずにイメージを伝えてみましょう。

ある男子高校生の仲良し4人組に、「佐藤くん」というシャイな男の子がいます。佐藤くんは、同じクラスの「高橋さん」という女の子に恋をしていました。

高橋さんは文芸部で本が好き。おとなしめの友達グループに属しています。高橋さんが佐藤くんにピッタリだと思った友達3人は、なんとか2人の間を取り持とうとします。

友人A
友人A
高橋さんをデートに誘うなら映画がいいんじゃない?それもヒューマンドラマ的なやつ
友人B
友人B
高橋さんと仲良が良い菊池さんに、佐藤のことどう思っているかそれとく聞いてみる?

などなど、3人はアイデアを出し合いました。

「高橋さん」という1人のイメージがあることで、3人は共通認識のもとで会話ができます。趣味趣向からニーズを探ったり、交友関係からタッチポイントを見出したりできます。

もしこれが「どこかの女子高生」という荒いイメージだったならば、認識にかなりズレが生じていたでしょう。ピンポイントの施策にはなかなか辿り着けません。

メリット③:時間、コストが削減できる

社内の関係者がペルソナを共通認識として持っていれば、無用なコミュニケーションを削減できます。改めて顧客像から議論する必要がなくなるからです。

全員の脳裏にペルソナが浮かんでいる状態からスタートになるので、議論が核心に迫るスピードはグッと早くなります。余計なコミュニケーションコストが取り払われたことで、人件費の節約にもなります。

ペルソナの作り方の手順 6ステップ

わたしは通信大手企業の新規事業を担当していたことがあります。現場でペルソナを作っても、全く機能しなかったシーンをたくさん見てきました。

ビジネスは「急がば回れ」です。ちゃんとワークするペルソナの作り方を解説します。

作成手順⓪:ターゲットの選定

まず準備段階として、ターゲットを決めておかねばなりません。何かしらの属性で顧客をセグメント化し、どのセグメントをターゲットとするかを決めます。

例えば次のようなセグメントの切り口があります。

●よくあるターゲット選定のイメージ

セグメントの大分類 セグメントの切り口 ターゲット例
人口動態特性 年齢、性別、家族構成、職業、年収 20代独身のOL
心理特性 趣味嗜好、性格、価値観、信念 お金よりも趣味の時間を大切にしたい人
行動特性 ライフスタイル、習慣、休日の過ごし方、新しいモノへの感度 流行の先端にいたい、新しいテクノロジーは真っ先に試したい人
地理的特性 居住地、出身地、都市or郊外、地方、気温、天候 秋田県に在住。冬は総じて寒く、家の周りは1m以上雪が積もる

ターゲットは統計データによって裏付けられるものです。その属性の人が全部で何人くらいいて、どれくらいの市場規模があるのかを数字で把握するためです。

無料で使えるデータで足りない場合は、アンケート調査を使います。

作成手順①:調査

調査がもっとも大切な工程です。ターゲットになっている顧客の人となりを徹底的に理解します。

代表的な顧客調査方法は、次の通りです。

調査手法①:インタビュー

もっともポピュラーな調査方法はインタビュー。率直な意見を答えてもらえるよう、なるべくオープンクエスチョン(Yes/Noで答えられない質問)を多めにします。

基本的にインタビューは1人ずつ行います。グループインタビューにしてしまうと、前の人に次の人の回答が影響を受けたり、他の人に反対する意見を言いづらくなったりするからです。

ちなみにアンケート調査は、ペルソナ設定の段階では適切ではありません。

質問と選択肢を作る時点で、リサーチャーのバイアスがかかってしまうからです。回答者は真意を答えるのではなく、イメージが近い答えにチェックを入れるだけになってしまいます。

より高度な分析に、メタファー(比喩)をチェックする方法もあります。メタファーは顧客が知らず知らずのうちに使う例え表現。顧客自身すら意識していない深層心理がメタファーに現れます。

≫ メタファーとは?深層心理から顧客を読み解く新しいマーケティングツール

調査手法②:ソーシャルリスニング

ソーシャルリスニングは、SNS上でどんな会話が行われているかを分析する手法です。

インタビューだと、顧客が本音を言うとは限らないという課題がありました。企業担当者の気持ちを思いやって、悪い意見を言ってくれないこともあります。

その点ソーシャルリスニングは、SNSで行われる顧客間の自然な会話を観察する手法です。会話の相手は企業でなく別の顧客。本音がこぼれ、潜在的な不安や欲求が垣間見えます。

テキストによる会話が頻繁に行われているTwitterや、ストレートに顧客の悩みが聞けるYahoo!知恵袋などが使えます。

調査手法③:ネトノグラフィー

ネトノグラフィーは、「民俗学(エスノグラフィー)」に「ネット」を掛け合わせた概念。

ソーシャルリスニングが上空から会話を観察しているだけなのに対し、ネトノグラフィーでは、リサーチャーは調査対象のオンラインコミュニティに能動的に参加します。

コミュニティの人間関係にどっぷり浸かることになるので、より深い洞察と、顧客の共感を引き出すファクターを理解するのに役立ちます。

基本的にはソーシャルリスニングとセットで行うもので、ソーシャルリスニングから実際に潜り込むコミュニティを探して決定します。

調査手法④:共感的リサーチ

共感的リサーチも民俗学のアプローチを応用した調査方法です。

リサーチャーはコミュニティのメンバーに直接会って観察したり、対話やブレインストーミングを通じて知見を深めていきます。

より多面的に調査対象者を理解するために、複数の専門家が調査に参加します。例えば心理学者、人類学者、デザイナー、エンジニア、マーケターなどです。

作成手順②:代表的な人物像を作り上げる

続いて調査から得られた顧客データを合成して、1人の人物像に仕立てていきます。

ポイントはリアリティ。「こういう人、ホントにいるよね!」と関係者が納得できる人物像に落とし込みましょう。

そのためにはマーケターの先入観を排除する必要があります。先入観があると、どうしてもステレオタイプの人物像になってしまい、それっぽいけど嘘くさいペルソナになってしまいます。

「きっとこういう行動をしてるよね」という思い込みは捨てて、調査から得られたファクトだけでペルソナを構築すべきです。逆に言えば調査を経ないペルソナはなんの意味もありません。

作成手順③:名前と顔写真をつける

さらにペルソナに「名前」「顔写真」を充てていきます。前の手順の中で行うことですが、大事なのであえて手順として切り出しました。

名前は「Aさん」みたいな雑な仮名でなく、「藤田かおるさん」みたいな実名を充てます。そうしなければ人物に命が吹き込まれず、リアルな人物としてイメージできないからです。

写真をつけるのも同じ理由です。SNSも顔出しできるならした方が良いと言われるのは、その方が人物像をリアルに感じやすいからです。

作成手順④:関係者に共有する

作成したペルソナがマーケターの手元だけにあっては、ペルソナを前提としたディスカッションはできません

これでは片手落ちなので、ペルソナを関係者に共有しましょう。特に責任者がペルソナが腹落ちしている状態を作ることが重要です。

ちなみに共有したときに、「なんで〇〇さん(ペルソナの名前)はこの行動を取るって考えたの?」と質問を受けるかもしれません。そのときは根拠にした顧客の生の声を伝えましょう。

作成手順⑤:ブラッシュアップする

ペルソナは作って終わりではありません。ペルソナはある意味でシステムの仕様書のようなモノなので、随時ブラッシュアップしていくモノです。

まずペルソナを前提として製品を開発したり、マーケティングコミュニケーションを実践すると、顧客は想像とは違う動きをします。その発見はペルソナに反映しましょう。

またテクノロジーの変化や新しいサービスの登場によって、顧客の行動が変化することがあります。LINEやYouTube、TwitterやInstagramを使い始める前後で、顧客の行動は明らかに変わっています。

顧客の行動が変わったら、ペルソナも更新しましょう。

ペルソナマーケティングは古いのか?

ペルソナマーケティングは比較的古くからある手法。ですが最近では「脱ペルソナ」の動きがあります。

ペルソナが抱えている問題についても理解しておきましょう。

問題①:人物像が捏造されやすい

ペルソナは、色んな調査データを合成して1人の人物像に仕立てられます。調査時点ではリアルな人間であっても、最終的にはやっぱり架空の人物になってしまいます。

どんなに頑張っても細部は作り切れません。製品企画にしても、マーケティングコミュニケーションにしても、「このシーンだとAと感じて、Bの行動をするんだろうな」と、どこかで想像に頼るシーンが出てきます。

だんだんとペルソナが一人歩きしていき、「あれ?こんな人ホントにいるんだっけ?」と、人物像を見失う結果になってしまいがちです。

問題②:プラットフォームビジネスには合わない

実はビジネスによっては、ペルソナによる人物設定が合わないケースがあります。

次のペルソナを考えてみてください。

  • メルカリを使う人のペルソナはどんな人?
  • 山手線を使い人は?
  • Twitterを使う人はどう?
  • Dropboxを使う人は?
  • YouTubeを見る(または投稿する)人は?

おそらくいまいちピンと来なかったのではないでしょうか?

特定の顧客層によらないビジネスは確かに存在します。プラットフォームの側面が強いビジネスほど、顧客層が点でバラバラになりがちです。

これらのビジネスの場合は、顧客の年齢や性別、家族構成はあまり意味を持ちません。人にターゲットを絞るよりも、特定の「状態」や「行動」をターゲットにする方が自然です。

メルカリの場合は、「物を売りたくなるのはどんな状態だろう?」と考えます。例えば引っ越しを間近に控えている状態の人が当てはまります。

電車やタクシーなどの交通系サービスも、人柄によらず、「通勤」「通学」「空港に行く」「営業で得意先へ行く」などの行動によってユースケースが分かれます。

このようなケースは、無理に性別や家族構成を当てはめてしまうとノイズが起きます。後々に、「目の前の問題」と「ペルソナ」が矛盾してしまうケースが起こってしまいます。

問題③:ペルソナ設定すること自体が時代遅れ

現代においては、顧客と一緒にサービスを作っていく気運があります。

ペルソナを作るのは企業です。調査段階ではリアルな顧客と接しますが、最終的には企業がペルソナを設定します。この時点で、顧客と企業の間には溝ができたことになります。

結局のところ、顧客の欲求やニーズを1番知っているのは顧客本人であり、企業ではありません。企業が上から目線でズレたペルソナを作ったところで、本当の理解は得られません。

特に理解が難しいのは「精神」の部分です。職業や家族構成は聞けばわかります。ですがジャーニーの各タッチポイントで、逐一どういう感情を持っているのか、その真意までは掴めません。

だったらペルソナなんか作ったってしょうがないので、もうプロセスに顧客を参画させてしまおうというわけです。「共創」「コクリエイション」と呼ばれるものです。

顧客を理解するための「現実的」な方法

ペルソナに全く意味がないことはありません。顧客を理解しようとしているだけ、作らないよりははるかにマシでしょう。

特定の顧客層によらないプラットフォーム系の場合は、その限りではありませんが、広範囲なプラットホームビジネスにチャレンジする企業は限られます。

ほとんどの企業は、依然として特定の顧客層に寄ったビジネスを行っていくはず。実際に取り組みやすい顧客理解の方法を考えてみました。

方法①:実在する人物をペルソナにする

実在の人物をペルソナにするのは理に叶っています。(もはやペルソナと呼んで良いのか怪しいですが)

当たり前に、人物像を捏造する必要がなくなります。直接その人に「こういうときって、どう感じるの?」と聞けば良いだけですから。

1人だけだと意見が寄ってしまうと考えるなら、3〜6人ほど呼んでおけば十分でしょう。変に1人のペルソナに合成させる必要はなく、数人のリアルなペルソナを持っていれば良いのです。

ほとんどのケースは、この運用で問題なく機能すると思います。

過去の自分をペルソナにする方法も

あなたが創業者となって製品を企画したり、またはブログや書籍を執筆したりする場合は、過去の自分をペルソナとするのも有効です。

かつてあなたが悩んでいたことを解決する方法が、そのままコンテンツになります。かつて知識がなかった自分でもわかる言葉を選べば、適切なレベルの言葉遣いになります。

あなたが持っていた悩みは、間違いなく他の人も感じています。よほど特殊でない限りは、同じような人が数万人いると思って差し支えないでしょう。

方法②:顧客をプロセスに参加させる

ビジネスモデルや企業の雰囲気にも寄りますが、顧客を企画に参加させるのは大いにアリです。

顧客の気持ちが1番わかるのは顧客。一緒にディスカッションしながら製品開発を行えば、より顧客の欲求やニーズを満たす製品になるでしょう。

しかも顧客は自分自身が参加した企画ということで、愛着も湧きます。積極的に製品を知人に広めてくれるでしょう。マーケティングもやってくれるわけです。

全部を顧客に任せるわけではない

ただし舵取りは企業が行うべきです。

ヘンリー・フォードが残したといわれる有名な格言に「もし顧客に、彼らの望むものを聞いていたら、彼らは『もっと速い馬が欲しい』と答えていただろう」があります。

顧客は自分が欲しいものを、自分で定義できません。ガラケー全盛の時代に「iPhoneが欲しい」と声を上げる顧客はいません。

あくまでディスカッションをしたり、意見を取り入れるだけ。最終的なジャッジは、企業のマーケターやプロダクト担当者が行うべきです。

セットで「カスタマージャーニー」も作ろう

実際のマーケティングでは、ペルソナとカスタマージャーニーがセットになっているケースが多いでしょう。

カスタマージャーニーとは、顧客の体験を時系列にプロットしていったものです。フルで作る場合は、最初に製品を「認知」するところから始まり、最終的に他人に「推奨」するまでを追います。

ペルソナを作るだけでも大いに顧客理解は進みます。ですが、

  • 実際にどんな施策を打つか?
  • どのタッチポイントに、どんなコンテンツを仕込むか?

まで踏み込むと、カスタマージャーニーまで理解していないと厳しい。

カスタマージャーニーを作るためには、前段階でペルソナが必要になります。ぜひ続けてチャレンジしてみてください。

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社会人の学びに「この2つ」は絶対外せない!

あらゆる教材の中で、コスパ最強なのが書籍。内容はセミナーやコンサルと遜色ないレベルなのに、なぜか1冊1,000円ほどしかかりません。

それでも数を読もうとすると、チリも積もればで結構な出費に。ハイペースで読んでいくなら、月1万円以上は覚悟しなければなりません…。

しかし現代はありがたいことに、月額で本読み放題のサービスがあります!

外せない❶ Kindle Unlimited

Amazonの電子書籍の読み放題サービス「Kindle Unlimited(キンドルアンリミテッド)」は、月額980円。本1冊分の値段で約200万冊が読み放題になります。

新刊のビジネス書が早々に読み放題になっていることも珍しくありません。個人的には、ラインナップはかなり充実していると思います。

Kindle Unlimited 公式サイト

≫【厳選】ビジネスマンがKindle Unlimitedで読むべき15冊

外せない❷ Audible

こちらもAmazonの「Audible(オーディブル)」は、耳で本を聴くサービスです。月額1,500円で約12万冊が聴き放題になります。

Audibleの最大のメリットは、手が塞がっていても耳で聴けること。通勤中や家事をしながら、子供を寝かしつけながらでも学習できます。

冊数はKindle Unlimitedより少ないものの、Kindle Unlimitedにはない良書が聴き放題になっていることも多い。有料の本もありますが、無料の本だけでも十分聴き倒せます。

Audible 公式サイト

≫【厳選】ビジネスマンがAudibleで聴くべき17冊

ちなみにわたしは両方契約しています。シーンで使い分けているのと、両者の蔵書ラインナップが被っていないためです。

どちらも30日間は無料なので、万が一読みたい本がなかった場合は解約してください(30日以内であれば、仮に何冊読んでいても無料です)。

そして読書は、早く始めた人が圧倒的に有利。本は読めば読むほど、複利のように雪だるま式に知識が蓄積されていくからです。

ガンガン読んで、ガンガン知識をつけて周りに差をつけましょう!

とりあえず両方試してみて、それぞれのラインナップをチェックするのがオススメです!

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