ビジネス教養

【全業種対応】事業のコンセプトの作り方|テンプレートを埋めるだけでOK

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新規事業のプレゼンで、「それって一言で言うと、どういうサービスなの?」と聞かれるとドキッとしますね。

その問いに答えられないのは、事業のコンセプトが固まっていないからです。ですが、事業のコンセプトを作るのは、非常に抽象的で難しい仕事です。

この記事では、たった数行のテンプレートから事業コンセプトを作る方法を紹介します。あれこれ考えずとも、これだけ用意すればOKです。

新規事業を担当する人は、マストで押さえておきましょう!

事業コンセプトの作り方

事業のコンセプトは、次のエレベーターピッチのテンプレートを埋めればOKです。

エレベータピッチとは、偉い人とエレベーターに乗っている「30秒間程」でする短いプレゼンのことです。

エレベーターピッチのテンプレート

私たちは、〇〇(対象ユーザー)〇〇(対象ユーザーが抱えている課題やニーズ)を解決したい(または満たしたい)。

この〇〇(プロダクト名)というプロダクトには、〇〇(重要な利点、対価に見合う説得力のある理由)という価値をユーザーに提供することができる。

〇〇(代替手段の最右翼)とは違い、〇〇(差別化の決定的な特徴)が備わっている。

〇〇(プロダクト名)は、〇〇業界の△△である。

「これを作れば良いだけならカンタンじゃん!」と思いますよね。

実際にやってみるとわかりますが、けっこう頭を使います。この文章を作るためは、ビジネスの真に迫る問いに答えていく必要があります。

それを短く言語化するのも一苦労。もやもやしている考えを整理して、たくさんある言いたいことの中から、一番大事なことだけを抽出するのはとても大変なのです。

逆に言えば、このエレベーターピッチが埋まらない、もしくは、簡潔に表現できないのであれば、まだ事業コンセプトの磨き込みが足りないことになります。

とはいえ、これさえ埋めれば良いと思うと、気持ちは楽になりますよね。

事業コンセプトの出来が甘いとどうなるの?

事業コンセプトが甘いと、次の弊害が出てきます。

事業コンセプトが甘いと起きる弊害

  • チームの意識がバラバラになって、同じ方向に進んでいるようで、全く別のことを考えるようになる
  • プロダクトを開発するエンジニアが、どのように作ればいいかイメージできない
  • マーケティング担当が、どういう謳い文句で売り出せばいいかわからない
  • できたプロダクトを誰も使ってくれない

とりあえず見切り発車でプロジェクトを進めることもありますが、後々つまづきます。そして、チームの冷たい目がとっても痛い…。

後でとても辛い想いをする前に、サービス企画段階で必ず事業コンセプトを用意しましょう。

事業コンセプト作成のポイント

テンプレートの中身についても解説していきます。

ポイント①:「誰」の「どんな悩み」を解決するか

私たちは、【〇〇(対象ユーザー)】の【〇〇(対象ユーザーが抱えている課題やニーズ)】を解決したい(または満たしたい)。

この【〇〇(プロダクト名)】というプロダクトには、【〇〇(重要な利点、対価に見合う説得力のある理由)】という価値をユーザーに提供することができる。

【〇〇(代替手段の最右翼)】とは違い、【〇〇(差別化の決定的な特徴)】が備わっている。

〇〇(プロダクト名)は、【〇〇業界の△△】である。

対象ユーザー

よくターゲットユーザーを聞くと、「あらゆる全ての人に使って欲しい!」と答える人がいます。将来の野望としては構いませんが、初手の考え方としてはアウトです。

「全ての人がターゲット」とは、「ターゲットユーザーがいない」ことと同義。まずはそのプロダクトが、2〜3年で市場のトップに立てるであろう規模感にターゲットを絞りましょう。

対象ユーザーが抱えている課題やニーズ

そのターゲットユーザーが「お金を払ってでも解決したい悩みは何であるか?」を明らかにしましょう

ビジネスの本質は、「誰かの課題を解決し、その対価を貰うこと」です。課題がなければ、ビジネスは成立しません。

ポイント②:このプロダクトの「コアバリュー」は何か

私たちは、【〇〇(対象ユーザー)】の【〇〇(対象ユーザーが抱えている課題やニーズ)】を解決したい(または満たしたい)。

この【〇〇(プロダクト名)】というプロダクトには、【〇〇(重要な利点、対価に見合う説得力のある理由)】という価値をユーザーに提供することができる。

【〇〇(代替手段の最右翼)】とは違い、【〇〇(差別化の決定的な特徴)】が備わっている。

〇〇(プロダクト名)は、【〇〇業界の△△】である。

プロダクト名

プロダクト名は、このコアバリューにちなんだ名前がつくことが多いです。

プロダクト名は後から変わることも往々にしてありますが、この段階でも名前はつけておいたほうがいいです。名前をつけることでプロダクトに命が吹き込まれ、チームの想いも強くなります。

あとは、単純に呼び名があったほうが何かと便利です。

重要な利点、対価に見合う説得力のある理由

「重要な利点、対価に見合う説得力のある理由」とは、顧客がわざわざこのプロダクトに対価を払いたいと思う理由です。

言い換えれば、課題を持っているユーザーが、このプロダクトを使った後に、どんなハッピーな未来が訪れるか?ということです。

このプロダクトの「コアバリュー」になります。

ポイント③:他社と何が違うのか

私たちは、【〇〇(対象ユーザー)】の【〇〇(対象ユーザーが抱えている課題やニーズ)】を解決したい(または満たしたい)。

この【〇〇(プロダクト名)】というプロダクトには、【〇〇(重要な利点、対価に見合う説得力のある理由)】という価値をユーザーに提供することができる。

【〇〇(代替手段の最右翼)】とは違い、【〇〇(差別化の決定的な特徴)】が備わっている。

〇〇(プロダクト名)は、【〇〇業界の△△】である。

代替手段の最右翼

代替手段とは、まだあなたのプロダクトが世の中にない状態で、ユーザーは自らの課題をどんな手段を使って解決しているか?ということです。

その手段の中で最も使われているのが、「代替手段の最右翼」です。

何かしらの手段は用いているが、それだけでは課題は解決されていないはずです。だから、あなたが考えているプロダクトが世に必要になるのです。

差別化の決定的な特徴

差別化とは、代替手段より、どの点が優れているか?ということです。

安いのか、早いのか、安心なのか、わかりやすいのか。そういった差別ポイントを見出しましょう。

ポイント④:他業界のどんな長所を持ち込んだか

私たちは、【〇〇(対象ユーザー)】の【〇〇(対象ユーザーが抱えている課題やニーズ)】を解決したい(または満たしたい)。

この【〇〇(プロダクト名)】というプロダクトには、【〇〇(重要な利点、対価に見合う説得力のある理由)】という価値をユーザーに提供することができる。

【〇〇(代替手段の最右翼)】とは違い、【〇〇(差別化の決定的な特徴)】が備わっている

〇〇(プロダクト名)は、【〇〇業界の△△】である。

〇〇業界の△△(比喩)

このプロダクトを、別の業界のサービスに例えると何か?という比喩です。

新規事業は、新しいビジネスの「発明」ですが、発明は本当に何もない「0」の状態から湧き上がることはありません。他の分野から着想を得て、新しい概念を作ることがほとんどです。

発明とは「すでに存在する全く別のもの同士を組み合わせて作るもの」なのです。ビジネスも同様に、優れた新規事業のほとんどは、他の業界の良いところを上手く取り入れて出来上がっています。

ただ、どうしても例えようがない、全く新しいプロダクトを思いついてしまった場合は、無理して例えなくても大丈夫です。

オフィスグリコは、オフィスにお菓子の入った箱をおいて、社員がお金を入れてお菓子を買っていくビジネスです。

これは「富山の置き薬」と同じモデルです。つまりオフィスグリコは、「お菓子業界の富山の置き薬である」と例えることができます。

まとめ

今回は、新規事業のコンセプト決めに使えるテンプレートをご紹介しました。

事業のコンセプトが決まっていなければ、エンジニアやマーケッターを困らせるばかりでなく、プロダクト自体もユーザーに使ってもらえずに失敗します。

いざプロダクトを開発すれば、大変な時間とお金がかかります。それに比べれば、事業コンセプトを考えるくらい軽いものです。

後で取り返しのつかない事態にならないよう、きちんと事業コンセプトを作成してから、プロダクト開発へ進めるようにしましょう。

参考書籍

新規事業を「0」から作るときの手順を網羅的に解説した『起業の科学』が参考書籍です。もちろんエレベーターピッチも載っています。

サラリーマン時代、営業しかしたことがなかったわたしは、唐突に新設の新規事業企画部門に移動になりました。

当時は何をしたら良いのかサッパリわからず、右往左往していたわたしが1番タメになったのがこの1冊でした。

社会人の学びに「この2つ」は絶対外せない!

あらゆる教材の中で、コスパ最強なのが書籍。内容はセミナーやコンサルと遜色ないレベルなのに、なぜか1冊1,000円ほどしかかりません。

それでも数を読もうとすると、チリも積もればで結構な出費に。ハイペースで読んでいくなら、月1万円以上は覚悟しなければなりません…。

しかし現代はありがたいことに、月額で本読み放題のサービスがあります!

外せない❶ Kindle Unlimited

Amazonの電子書籍の読み放題サービス「Kindle Unlimited(キンドルアンリミテッド)」は、月額980円。本1冊分の値段で約200万冊が読み放題になります。

新刊のビジネス書が早々に読み放題になっていることも珍しくありません。個人的には、ラインナップはかなり充実していると思います。

Kindle Unlimited 公式サイト

≫【厳選】ビジネスマンがKindle Unlimitedで読むべき15冊

外せない❷ Audible

こちらもAmazonの「Audible(オーディブル)」は、耳で本を聴くサービスです。月額1,500円で約12万冊が聴き放題になります。

Audibleの最大のメリットは、手が塞がっていても耳で聴けること。通勤中や家事をしながら、子供を寝かしつけながらでも学習できます。

冊数はKindle Unlimitedより少ないものの、Kindle Unlimitedにはない良書が聴き放題になっていることも多い。有料の本もありますが、無料の本だけでも十分聴き倒せます。

Audible 公式サイト

≫【厳選】ビジネスマンがAudibleで聴くべき17冊

ちなみにわたしは両方契約しています。シーンで使い分けているのと、両者の蔵書ラインナップが被っていないためです。

どちらも30日間は無料なので、万が一読みたい本がなかった場合は解約してください(30日以内であれば、仮に何冊読んでいても無料です)。

そして読書は、早く始めた人が圧倒的に有利。本は読めば読むほど、複利のように雪だるま式に知識が蓄積されていくからです。

ガンガン読んで、ガンガン知識をつけて周りに差をつけましょう!

とりあえず両方試してみて、それぞれのラインナップをチェックするのがオススメです!

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