心理学・行動経済学

【そのデザイン大丈夫?】ストループ効果とは?実験事例で解説【スッと入ってこないを解消!】

「あれ?この図の内容、妙に頭に入ってこないな」そう思ったことはありませんか?

絵や図を見たときに、なんかスッと頭に入ってこないとき。そんなときは「ストループ効果」が発生している可能性あります。

ストループ効果とは、「文字の意味」と「文字の色」といった組み合わせが矛盾していると、理解に時間がかかってしまう現象です。

読み手に負担を与えるデザインは、言うまでもなく悪手です。

デザインの素養があるデザイナーさんは必ず意識していると思いますが、そうでない人が素人仕事をすると、おかしな表現をしてしまいがちです。

広告だけでなく、提案資料や商品ポップでも同じことが言えます。非デザイナーほど間違えを犯しやすいので、必ずおさえておきましょう!

ストループ効果とは?

ストループ効果(Stroop effect)とは…

同時に見た2つの情報が干渉しあって、理解するのに時間がかかってしまう現象です。

別名では「ストループ干渉」とも呼ばれます。

百聞は一見にしかず。

次の文字を見てみてください。

「あか」と読んではみたものの、色が青なので、「あれ、ホントに『あか』で良かったかな?」と少し考えてしまいますね。

2つの情報が相反しているので、脳内の情報処理に時間がかかってしまっている状態です。これが、ストループ効果です。

代表的なストループ効果は、「文字の意味」と「文字の色」が矛盾している場合ですが、それ以外の組み合わせでも発生します。(後ほど解説します)

「ストループ」は、ジョン・リドリー・ストループという心理学者の人名に由来します。1935年に同氏が発表したことから「ストループ効果」の名がつきました。

ストループ効果の実験例

①ストループ効果の実験例

次の「文字」を順番に、声に出して読んでみてください。

問題なく、スラスラ読めたと思います。

では次の場合はいかがでしょうか?

だいぶ読みづらかったと思います。文字の「意味」と「色」の組み合わせが正しい場合と比べて、どれくらい時間がかかったでしょうか?

これが典型的なストループ効果です。

②逆ストループ効果の実験例

次の文字の「色」を順番に声に出してみてください。

上記の問題よりさらにやりづらかった人が多いと思います。

このように、文字ではない方の情報を認知するのに時間がかかる現象は、「逆ストループ効果」と呼ばれます。

③色だけじゃないストループ効果の実験例

今度は毛色の違う実験です。次の表を見てみてください。

文字を上から見ていき、文字が真ん中の線より「左にあるのか」「右にあるのか」を答えていってください。

この問題も、同様にやりづらかったと思います。

文字の色だけではなく、位置などでもストループ効果が発現することがわかります。

ストループ効果の日常例

ストループ効果の日常例:トイレ

トイレのピクトグラムは万国共通です。さて次のようなトイレをみたらどう感じるでしょうか?

違和感ありますよね。色が逆です。

正しいピクトグラムは次の通りです。

このように、色とピクトグラムやアイコンの意味が異なると、見た人は混乱してしまいます。どっちに入れば良いのかわからなくなってしまいますね。

ちなみに男性は黒か青、女性は赤としているのは、万国共通ではないようです。色弱の人を配慮して、色分けはしない国もあるようです。

ストループ効果の日常例:ボタン配置

ストループ効果は、色以外でも発生します。例を見ていきましょう。

スマホやPCで、次のようなボタンを見たらどう思うでしょうか?

「左が戻る」「右が進む」が一般的な認識なので、ボタンを押すのを躊躇してしまいます。このようなボタン配置は不親切と言えるでしょう。

ストループ効果の日常例:キャッチコピー

新刊の小説に次のような見出しがついていたら、どう感じるでしょうか?

「サスペンスと書いてあるけど、子供向けのライトな本なのかしら?」こんな風に、小説の中身を理解するのに時間がかかってしまいます。

フォントも文字の意味を伝える要素の1つです。文字とフォントの調子がずれていれば、混乱をきたしてしまいます。

ストループ効果のビジネス活用方法

見出しはストループ効果をビジネスで活用する方法ですが、実際には「ストループ効果に陥らないようしましょう」ということです。

広告のクリエイティブは、文章と画像で構成されていることが多いです。

文章と画像が直感的に相容れないと、ストループ効果が起きてしまいます。消費者は混乱をきたして、その広告の良さを理解するのに時間がかかってしまいます。

例えば次の広告を見てみましょう。(内容はテキトーです)

キレイな背景ですが、すっきり爽快なイメージは感じませんね。この広告が伝えたい「すっきり爽快なジュース」を理解するまでに時間がかかってしまいます。

先ほどとは変わり、すっきり爽快な背景になりました。でもこの文字のフォントでは、すっきり爽快なジュースにイメージがスッと入ってこないですね。

涼しげなイメージを伝えるフォントにすると、随分すっきり爽快感が伝わりようになりました。(わたしはデザイナーではないので、実際にはツッコミどころあると思いますが)

伝えたかったのは、ストループ効果を起こさないように、「クリエイティブ内のイメージを統一させましょう」ということです。

ちなみに広告だけではなく、提案資料でも同じことが言えます。

広告のクリエイティブは通常デザイナーさんが作るので、間違えは犯さないと思います。提案資料はノンデザイナーが作るケースが多いので、要注意です。

まとめ

今回は心理学より「ストループ効果」を紹介しました。

ストループ効果とは?

  • 同時に見た2つの情報が干渉しあって、理解するのに時間がかかってしまう現象
  • 典型的なのは「文字の意味」と「文字の色」に矛盾がある場合だが、それ以外の組み合わせでも起きる
  • ストループ効果が起きないよう、矛盾しないデザインを心がけよう

広告クリエイティブのデザインやUIデザインにとっては重要な問題なので、デザイナーは必ず意識していると思います。

問題になるのは、デザインの素養が乏しい人が、PowerPointなどで資料を作るときです。

謎の画像を差し込んだり、よくわからない文字の装飾をしたりと、絶望的なセンスを見せつけることが多々あります。

「あれ?この資料のイメージ、なんかスッと入ってこないなぁ」と思ったら、ストループ効果が発現している可能性大!

ストループ効果を理解して、避けるように心がけましょう。

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